『認知症高齢者の行動による住民トラブルが顕在化してきている。
認知症の初期症状はゆっくり進行するため、兆候があっても気づきにくい。オートロックのマンションは民生委員も入れず、徘徊などの問題行動が表れて初めて表面化する。
マンション管理業協会が平成15年に管理会社16社を対象に認知症やその疑いのある住民によるトラブルを初めて調査したところ、共有分の廊下を徘徊する、鍵を開けられない、トイレに汚物を溜めて階下に漏れさせるなどのトラブルが93件報告された。その多くが独居高齢者であった。』引用:“東京新聞WEB 平成27年7月13日”
厚生労働省が2015年1月に発表したデータによると、日本の認知症患者は2012年時点で約462万人。65歳以上の高齢者の約7人に一人と推計されている。2025年には認知症患者は700万人を超え、65歳以上の高齢者の5人に1人を占める見込みだ。
核家族化が進み、独居の高齢者も多い。プライバシーを大切にするあまり、隣の住民の顔もしらないというように近隣との関係性も薄れてきている。
民生員やケアマネ、介護事業者など地域全体で認知症の方を支えなければいけない時代がきている。