先日、『高齢者施設への入居日が迫ってきたが、金銭面で負担できるか不安だ』と問い合わせがありました。

依頼者の希望に沿えるよう施設側と細かい確認を行い、費用は予算内に抑えられるということで安心していただけたのですが、再度ご連絡をいただきました。

『改めて細かい費用について計算してみたが、やはり予算オーバーしてしまいそう・・。

本当に予算内に抑えられるのか確認したい』

という内容でした。

パンフレットとにらめっこし、ひとつひとつ細かく確認し、考えれば考えるほど不安が膨らんだのだとお察しします。

正直な話、施設入居にかかる費用は 少しわかりにくい です。

なぜなら、施設ごとに異なっており、少し複雑だからです。

施設に入居してから必要な費用は、大きく分けて 入居時の費用、月額利用料、介護サービスにかかる費用 、医療にかかる費用 、その他消耗品費 などがあります。

 この中にわかりにくさの原因となるものがあります。

それは 介護サービスを利用した場合にかかる費用 

介護保険を利用したサービスなのか、実費負担が必要なサービスなのかによって大きく変わってきます。

例えば、高齢者施設の入居者が近くのスーパーに買い物に行きたい。家族も用事があり来れないので、付き添いを依頼して買い物に行ったとします。

この場合のサービス利用料金は、

①ヘルパーを利用した場合(介護保険制度利用。収入によって1割負担、2割負担か異なる)

②実費負担が必要な場合(例:30分1080円など、施設によって設定金額が異なる。全額自己負担)

③基本サービスに含まれている場合(施設に近い場所での買い物は基本サービス利用料に含まれるため無料)

の3通りに分かれるのです。

*介護保険を利用するには、自立支援・生活の維持のためケアプランに位置づけされている必要がある。

介護度によって負担料金が変わる。

少しむずかしい話になりますが、施設の種類(介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅のうちどれにあたるのか)や、その施設が『特定施設入居者介護』の指定を受けているかどうかによっても異なります。

食事や入浴などの日常生活の介助や洗濯、掃除、介護ベッドなど福祉用具の使用料金も同様で、各施設で料金が違います。

今回のご相談は、時間を超えた場合のサービス利用費や洗濯、介護ベッドにかかる費用についてでした。依頼者様に介護保険内でカバーできるという説明をさせていただき、安心していただくことができました。

施設入居後に介護保険内でどれだけのサービスが利用できるか、介護保険利用限度額を超えた場合の自己負担はどこまで支払えるのか(介護保険利用限度額を超えた場合は介護サービス利用料全額自己負担となります)など、事前に施設側に希望を伝えておくことをお勧めします。

よくわからないこと、不安や疑問はそのままにしておかず ぜひご相談ください。